「豆」の栄養価値

大豆の栄養分

大豆は「畑のお肉」といわれていますが、それは肉や魚に匹敵するほどの豊富なたんぱく質が含まれているからです。しかも、大豆のたんぱく質は、コレステロールを下げる、中性脂肪を下げる、体脂肪を下げるなど、その機能性について、大豆特有の特徴をもっています。

「摂り過ぎてはいけない」というイメージが強い脂質にも、実は「良い脂質」と「悪い脂質」があります。肉類に多い「飽和脂肪酸」はコレステロールを上げてしまいますが、大豆に多い「多価不飽和脂肪酸」には、逆に悪玉コレステロールを下げる働きがあり、生きていくうえで欠かせない必須脂肪酸です。大豆の脂質は、摂りすぎの心配がなく、必要で健康にいい脂肪なのです。

マグネシウムは今後、生活習慣病予防のため、注目が集まることが予想されています。これまでの研究データでは、糖尿病予防や、動脈硬化の予防などの結果が得られています。海外ではマグネシウムを摂取するのに、ナッツ類が供給源になっていますが、日本では大豆が他の食品よりも多く含まれており、重要な供給源になっています。

食物繊維。そのために意識して野菜を摂っている人も多いと思いますが、1回分で考えると、実は野菜より大豆のほうが多く摂ることができます。

亜鉛は、たんぱく質の合成に必須のミネラルであり、美肌など新陳代謝を促すのには欠かせない栄養素です。大豆には他の食品よりも多く、亜鉛が含まれています。

カルシウムと言えば牛乳のイメージが強いですが、大豆にも豊富に含まれています。カルシウムで重要なのは吸収率。海外では大豆と牛乳の吸収率を比較した研究がいくつかあり、総合的にみると、大豆のカルシウム吸収率は牛乳と同等か、それ以上であると考えられています。

血圧を下げる効果のあるカリウムは野菜に多く含まれていますが、大豆はほうれん草に次いで多く、カリウム供給源としても優れています。

「若返りのビタミン」といわれるビタミンEを始め、ビタミンB群も豊富に含まれています。大豆に足りないのはビタミンAとビタミンC。他の野菜などでこれらを補えば、栄養バランスは完璧になります。

貧血がちの女性にとっては、鉄分を摂ることは重要なことです。鉄分と言えばほうれんそうのイメージが強いですが、大豆にもほうれんそうとほぼ同じくらいの鉄分が含まれています

大豆と他食品の栄養比較

大豆の最大の魅力はほぼ「完全栄養食」であることです。三大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)がバランスよく含まれていることはもちろん、鉄分、ミネラル、ビタミン、食物繊維なども豊富です。

大豆 ほうれんそう うなぎ あじ 牛肉 牛乳 大豆の特徴
たんぱく質(g) 16 2 17 21 17 12 3 魚や肉に匹敵するたんぱく質
脂質(g) 9 0 19 4 24 10 4 適度な脂質の摂取
飽和脂肪酸(g) 1.22 0.04 4.12 0.86 9.53 2.64 2.33 コレステロールを上げる脂肪酸 少
多価不飽和脂肪酸(g) 4.97 0.17 2.89 0.95 0.63 1.44 0.12 コレステロールを下げる脂肪酸 多
カリウム(mg) 570 690 230 370 290 130 150 ほうれんそう並み
カルシウム(mg) 70 49 130 27 3 51 110 うなぎ、牛乳に続く
マグネシウム(mg) 110 69 20 34 18 11 10 他の素材より高い
鉄(mg) 2 2 0.5 0.7 1.4 1.8 0 ほうれんそう並み
亜鉛(mg) 2 0.7 1.4 0.7 3.1 1.3 0.4 他の素材より高い
ビタミンE(mg) 1.6 2.1 7.4 0.4 0.7 1.1 0.1 うなぎを除いて豊富に含有
コレステロール(mg) 0 0 230 77 59 420 12 コレステロールなし
食物繊維(g) 7 2.8 0 0 0 0 0 ほうれん草よりも多い